洗剤について考える。第3回 [日常生活と健康]
なんで石鹸がダメだと感じたんだろう?
"石鹸"ってなんだ?
"合成洗剤"となにが違うんだ?
石鹸だってそのままが天然に存在する物じゃないぞ。
カギは"界面活性剤"の違いだった。
知識が無いと界面活性剤が悪者であるという誤解を招きやすい。
石鹸も界面活性剤のひとつ。
なのに合成洗剤とは切り分けて考えられている。
(それが"石鹸"対"界面活性剤"という間違った図式になりやすい原因)
まずは界面活性剤とはなにか?
「界面活性剤」というのは"水と油","空気と水"のように異なる性質の物質の境界に働きかけ混じり合わせる性質を持っているもののこと。
(「乳化」に近い作用なので乳化といったほうがピンと来るかもしれない)
この性質を使って汚れを落とすもののが"洗剤"となる。
天然の界面活性剤も存在しているが いわゆる洗剤として利用するには作用が弱いらしい。
石鹸は天然の油脂(いわゆるアブラ)を原料としてそこにアルカリを混ぜて煮ることによってできている。
合成界面活性剤は「界面活性」作用を化学合成によって実現させた物質。
合成洗剤はこの「合成界面活性剤」を主原料としている。
石鹸と合成洗剤の違いは簡単に言えば
「合成界面活性剤」を使用しているかどうかということ
話が分かりやすくなってきた。
"石鹸" なのか"石鹸じゃない"のかで区別できる。
合成界面活性剤の中にも天然素材を原料にしているものもある。
しかしそれはあくまで原料として使っているだけで界面活性剤として製品化するには化学合成のプロセスが欠かせない。
つまり界面活性剤としては天然に存在するわけではない。
ただし単純に
「天然=善 , 合成=悪」
というわけでもない。
石鹸だって天然には存在しない。油脂にアルカリを混ぜて作っている。
両者が対立して考えられるのはなぜだろう?
おそらく性質に違いがあるのだろう。
※このあたりから失速いたします
洗剤に求められる性能とはなにか
「どれだけ汚れを落とすか(洗浄力)」
実はこれだけだと思う。
これであれば洗浄性能を比較すればよいので答えを導くのは明快であろう。
でも実際には人体に与える影響,生物(動植物)に与える影響,環境に与える影響なども気にしなければならない。
使用感。匂いとか肌触りも加味しなければならないかもしれない。
環境に与える影響を判断する指針。
生分解性と毒性で考えてみる。
半減期(実験開始時を100%として50%に減るまでの時間)は合成洗剤のほうが遅い。
これは石鹸の原料が
生分解性は"石鹸"が優れているととらえてもいいと思う。
毒性に関しては定義が難しそうだ。
まず何を毒と定義するか
界面を失わせることこそが生物(特に水生生物)にとっては毒でもある。
人間でも使用することで手肌の油脂が洗浄され肌荒れの一因となる。
そうなると界面活性剤で毒ではないものはなくなってしまう。
ただし石鹸は
合成洗剤は
ということから考えると"石鹸"が有利であるように感じられる。
また石鹸は泡が消える速度も早いという。
泡自体にも汚れを落とす作用があるがその役目を終えたらすぐさま消えるべきである。
いつまでも残っていたらそれこそ害になってしまう。
そして"石鹸"には長い歴史があり 長短がよく知られていることが言えるようだ。
そう考えると"石鹸"に軍配が上がることになる。
じゃぁなぜ世の中に合成洗剤が無数にあり
おそらく"石鹸"の種類の何倍もの製品があるのだろう。
単に製造コストの問題だけなのだろうか。
それが洗浄力なんだろう。
洗剤に求める性能。
それだけを追求すれば合成洗剤に勝る"石鹸"はないのだろう。
言い直すと「手軽に強力な洗浄力を発揮する洗剤」は合成洗剤なのだろう。
だからこそ普及した。
では"石鹸"は敗者なのか?
そこで環境問題が出てくる。
やはりここにもトレードオフが成り立つのか。
一体何を選べばよいのか分からなかくなってきた。
それぞれの価値観にまかせればいいのだろうか。
『石鹸百科』
『本当に合成洗剤よりも石鹸の方が身体に安全ですか? - BIGLOBE相談室』
『石鹸 - wikipedia』
『界面活性剤 - wikipedia』
『界面活性剤』
『合成界面活性剤』
『界面活性剤とは? - 花王株式会社 Q&A』
『食器洗剤の「フロッシュ」は本当に本当に環境に優しいのでしょうか? - Yahoo!知恵袋』
"石鹸"ってなんだ?
"合成洗剤"となにが違うんだ?
石鹸だってそのままが天然に存在する物じゃないぞ。
カギは"界面活性剤"の違いだった。
知識が無いと界面活性剤が悪者であるという誤解を招きやすい。
石鹸も界面活性剤のひとつ。
なのに合成洗剤とは切り分けて考えられている。
(それが"石鹸"対"界面活性剤"という間違った図式になりやすい原因)
まずは界面活性剤とはなにか?
「界面活性剤」というのは"水と油","空気と水"のように異なる性質の物質の境界に働きかけ混じり合わせる性質を持っているもののこと。
(「乳化」に近い作用なので乳化といったほうがピンと来るかもしれない)
この性質を使って汚れを落とすもののが"洗剤"となる。
天然の界面活性剤も存在しているが いわゆる洗剤として利用するには作用が弱いらしい。
石鹸は天然の油脂(いわゆるアブラ)を原料としてそこにアルカリを混ぜて煮ることによってできている。
合成界面活性剤は「界面活性」作用を化学合成によって実現させた物質。
合成洗剤はこの「合成界面活性剤」を主原料としている。
石鹸と合成洗剤の違いは簡単に言えば
「合成界面活性剤」を使用しているかどうかということ
話が分かりやすくなってきた。
"石鹸" なのか"石鹸じゃない"のかで区別できる。
合成界面活性剤の中にも天然素材を原料にしているものもある。
しかしそれはあくまで原料として使っているだけで界面活性剤として製品化するには化学合成のプロセスが欠かせない。
つまり界面活性剤としては天然に存在するわけではない。
ただし単純に
「天然=善 , 合成=悪」
というわけでもない。
石鹸だって天然には存在しない。油脂にアルカリを混ぜて作っている。
両者が対立して考えられるのはなぜだろう?
おそらく性質に違いがあるのだろう。
※このあたりから失速いたします
洗剤に求められる性能とはなにか
「どれだけ汚れを落とすか(洗浄力)」
実はこれだけだと思う。
これであれば洗浄性能を比較すればよいので答えを導くのは明快であろう。
でも実際には人体に与える影響,生物(動植物)に与える影響,環境に与える影響なども気にしなければならない。
使用感。匂いとか肌触りも加味しなければならないかもしれない。
環境に与える影響を判断する指針。
生分解性と毒性で考えてみる。
半減期(実験開始時を100%として50%に減るまでの時間)は合成洗剤のほうが遅い。
これは石鹸の原料が
環境中ではバクテリアや水生生物が積極的に摂取されることに影響するようだ。
生分解性は"石鹸"が優れているととらえてもいいと思う。
毒性に関しては定義が難しそうだ。
まず何を毒と定義するか
界面を失わせることこそが生物(特に水生生物)にとっては毒でもある。
人間でも使用することで手肌の油脂が洗浄され肌荒れの一因となる。
そうなると界面活性剤で毒ではないものはなくなってしまう。
ただし石鹸は
硬度成分(カルシウムとマグネシウムイオン)の封鎖により親水性を失い、水に溶けない金属石鹸(石鹸かす)となる。また、バクテリアによる資化で脂肪鎖の親油性も低下しやすい。こうして界面活性力を失うことで毒性も消失する。- wikipedia
合成洗剤は
硬度の影響を受けない商品としての特長と、安価な合成樹脂を原料とする製品としての特長から、界面活性力が持続し毒性も継続する。- wikipedia
ということから考えると"石鹸"が有利であるように感じられる。
また石鹸は泡が消える速度も早いという。
泡自体にも汚れを落とす作用があるがその役目を終えたらすぐさま消えるべきである。
いつまでも残っていたらそれこそ害になってしまう。
そして"石鹸"には長い歴史があり 長短がよく知られていることが言えるようだ。
そう考えると"石鹸"に軍配が上がることになる。
じゃぁなぜ世の中に合成洗剤が無数にあり
おそらく"石鹸"の種類の何倍もの製品があるのだろう。
単に製造コストの問題だけなのだろうか。
それが洗浄力なんだろう。
洗剤に求める性能。
それだけを追求すれば合成洗剤に勝る"石鹸"はないのだろう。
言い直すと「手軽に強力な洗浄力を発揮する洗剤」は合成洗剤なのだろう。
だからこそ普及した。
では"石鹸"は敗者なのか?
そこで環境問題が出てくる。
やはりここにもトレードオフが成り立つのか。
一体何を選べばよいのか分からなかくなってきた。
それぞれの価値観にまかせればいいのだろうか。
【参考サイト】
『石鹸百科』
『本当に合成洗剤よりも石鹸の方が身体に安全ですか? - BIGLOBE相談室』
『石鹸 - wikipedia』
『界面活性剤 - wikipedia』
『界面活性剤』
『合成界面活性剤』
『界面活性剤とは? - 花王株式会社 Q&A』
『食器洗剤の「フロッシュ」は本当に本当に環境に優しいのでしょうか? - Yahoo!知恵袋』
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